この度、STUDIO A-Shは2002年8月にオープンしてから、今年で20周年を迎えることとなりました。
この節目の年を無事に迎える事が出来ましたのも、会員の皆様、インストラクターの皆様に支えられ、多くの皆様のご指導とお力添えの賜物と、心より感謝申し上げます。
STUDIO A-Shがオープンしたそもそもの流れというのが、実姉が十三で運営していたSTUDIO COOLの次に手掛ける事業として、私は手伝いという立場で参加させていただきました。
オープン当初よりダンサーがダンスだけで仕事となるダンススタジオを標榜し、スタートさせたのですが、当初の目論見とは相反して生徒様が集まらず、オープン3ヶ月にして廃業の危機となりま した。
その際、当時の経営陣が廃業の決断をし、私にもその通達があったのですが、スタジオスタッフが運営の継続に前向きな姿勢を示してくれたことや、肝心かなめのインストラクター(ダンサー)の皆様も大半が残留して頂けることとなり、首の皮一枚繋がった形ではあるものの、私が代表という立場となり、運営を継続していくこととなりました。
とはいえ、当時の私といえばダンサーでもなければダンスシーンにおける知識もほとんどゼロに近く、何から手をつけたらよいのかさっぱりわかりません。
何より自身が代表(リーダー)になる経験など、中学時代の生徒会長以来、社会においてはありません。
生徒会では大声を張り上げて朝礼の挨拶をすればよいだけでしたが、ダンススタジオの運営はそれも一切通用しません。
私にできることと言えばそもそもSTUDIO A-Shからの収入を見込めないことくらいが確実にわかっていたことなので、食い扶持をSTUDIO A-Shに求めないということくらいでした。
そして無事福利厚生がしっかりした企業への就職が決まり、私の食い扶持の心配がなくなったと同時に改めてSTUDIO A-Shがスタートしました。
オープン当初より当時からダンスシーンのカリスマであったD’OAMのKATOさんにご指導を頂き、D’OAMが教えてくれるスタジオとして少しずつ認知が上がってきました。
また、当時ダンスのことをほとんどわからない私でも認知していたダンサーとして、ワイルドチェリーさんがいまして、是非STUDIO A-Shでご指導を頂きたく、何の駆け引きもせず(できず)実直にチェリーさんの
培ってこられた技術を存分にSTUDIO A-Shで発揮していただきたいといったような話をしたところ、本当に快くご快諾いただきました。
その後ワイルドチェリーさんが沢山の素晴らしいダンサーさんを紹介してくださり、少しずつではあるものの、アッシュの講師陣は豪華というイメージが定着していきました。
当時から現在に至るまで、ダンサーではない私がダンススタジオを運営するジレンマに直面することがあり、時に悩んだり落ち込んだりすることもありましたが、その都度KATOさんやチェリーさんをはじめとしたダンサー達の温かさ、優しさに何度も救われ、またそのダンサーさんに対して真摯に向き合い、
その指導を楽しみにしてくださる生徒様に救われてきました。
正直今現在でも私がストリートダンススタジオを運営しているという現実が信じられない気持ちがありますが、自分が死ぬまでその気持ちは持ち続けていこうと思います。
オープン当初より数々の奇跡が起こったことは、弊社の信念であるダンサーがダンスを仕事として生きていくという理念に基づき、ダンサーを信じて常に生き方、姿勢を謙虚にし、運営を続けてきた結果だと思います。
20年目を迎えた今、ダンサーを大事にする姿勢はそのままに同様に大事な生徒様に向けて、ダンスの楽しさ、素晴らしさを感じ、生活の糧にしていただくという理念も新たに掲げて参りたいと思います。
初心者の方へはストリートダンスの素晴らしさを体感していただくことを目標に、身体を使って表現することの楽しさや、喜びをより知って頂く架け橋となれるようなスタジオ運営を心がけます。
現在も足繫くスタジオに通っていただいている生徒様や、すでにダンスを経験されている生徒様へは、今まで通りに身体で表現するスペシャルなダンスプロフェッショナル達によるレッスンを提供できるよう、所属ダンサーへのケア、細部にわたるスタジオの管理など、とにかくダンスを踊りに来る、学びに来ることに集中できる環境を整え続けることをお約束いたします。
ダンスシーンはトレンドの移り変わりの激しい業界ではありますが、それ故に多様性が重要視されるこの時代においては多くの可能性を秘めており、そういった新しいシーンを構築していく新たなスターを輩出したり、今後このダンスシーンがどう進化していくのか、楽しみで仕方がありません。
まだまだ微力ではございますが、これからもダンスがもたらす力を信じて、初心を忘れず、いずれこのダンスシーンにおいて大きな歩みとなれるよう、
スタッフ一同精進して参りますので、
引き続き、STUDIO A-Shを何卒宜しくお願い致します。
株式会社スタジオアッシュ
代表取締役 井尻健作